第6回 志望校に合格する子の「学習環境」


受験を控えたお子さんにとって一番必要なことは何か。

それは次の3つです。

学習環境

生活習慣

親の心構え

 

今回は、志望校に合格する子の「学習環境」についてまとめてみます。

 

たまに、「私は子どもの自主性を尊重しています」という保護者の方がおられます。子どもの自立を望む親としてのスタンスだと思いますが学習環境においては別です。子どもは自ら最良の環境を作りだすことはできません。ですから、子どもの学習環境を最良にするのは親の責任においてやるべきことなのです。

 

親の責任において整えるべき環境、それは主に次の3つです。

テレビ

ゲーム

携帯電話

 

あなたはこの3つに関して強く親としての責任をはたしていますか。

 

学習環境 =テレビ=

最悪なのは「家のテレビがつけっぱなし」の環境です。(子ども部屋にテレビがあるのは論外です)ある調査では、ただなんとなくテレビをつけているそんな家庭が3割近くあるそうです。この意味もない環境が、子どもの学習を恐ろしく阻害しています。この場合、すぐにでもテレビを消すべきです。

 

次によくあるのが、「見たい番組たげ見て、そのあとで勉強する」ことを許す。ちゃんと勉強するなら良いのでは… と、思うお母さんその考えは間違っています。例えば、子どもが「夜9時から勉強する」と言って7時から2時間テレビを見たとしましょう。その後、子どもは集中して勉強できると思いますか2時間テレビを見て疲れきった「脳」ではその後3時間勉強したとしてもほとんど頭に入らず、30分程度の学習量でしかありません。テレビと勉強の順番を選択しなくてはいけないなら勉強を先にするべきです。

 

第1志望校に合格させたいなら親の責任において、このことは徹底させるべきです。もしわが子が本当に受験勉強を頑張っていて

少しぐらい見させてあげても…と思うなら録画しておいて、勉強が終わってからでも見せればいいでしょう。(ただし、受験に真剣な子は、この時期テレビなど気にしていません)

 

学習環境 =ゲーム= =携帯電話=

数年前から、インターネットの世界は「無料」でできるサービスが当たり前となっていてオンラインゲームはまさにその代表格です。お小遣いを貯めて、カセットのゲームなど買わなくても無料のオンラインゲームで学校の友たちや、不特定多数の人と終わりのないゲームを楽しむことができます。

 

ゲームにはまった受験生がそこから自主的に抜け出すことはほとんど不可能で中には「中毒」になっている子もいます。こうなったら親の強制力もなかなか効きません。だから、受験生には最初からゲームをさせないようにあるいは、すでにゲームしているなら受験が終わるまでゲームは禁止と親の責任において、良い学習環境に導くべきです。

 

携帯電話もゲームと同じで今は「無料」でできるサービスがあふれています。この中で特に注意すべきは「メール」と「無料通話」です。昨年、テスト週間中の勉強ができていない生徒がいたため家庭学習の状況を聞いたら「友達とずーと携帯で話をしていた」と無料で通話できるから、お金も時間も気にならないのだ。

 

親は子どもが部屋に入っているので勉強していると勝手に思い込んでいるのだがこれこそ親の責任放棄です。

 

メールも電話も相手があることで中学生の世界では、友達とのつながりが最優先されます。学校での友達関係が何よりも大切なのです。だから、携帯電話を自由に使える状況にしていたら子ども自身で学習環境を作り出すことはできないのです。

 

ならば親が最良の学習環境をつくらなくてはいけません。勉強中は携帯電話を預かる。夜9時以降の携帯電話の使用を禁止し、親が預かる。実際、塾生の親の中には夜9時以降は子どもから携帯を預かっている方もおられます。

 

 

学校や塾が、家での学習環境にまで踏み込んで改善を促すことは少ないでしょう。しかし、子どもの学習環境を放置したままで「子どもの成績が上がらない」と嘆く親が多いのも事実です。

 

 

志望校に合格させる親は、子どもの学習環境に責任を持っています。

 

まさに、「伸びる子は、親の行動で決まる」です。